2018.08.19 05:35硝子越しにみえるもの夏のころには、ガラスの器でお茶をするのがたのしみガラスは涼やかにみえるということもありますが、その中に入ったお茶の姿を眺めるのが、とくにたのしい。器の微妙な歪みや気泡、またはエッチングやカットなど、施された加工も、お茶が入ると、ちょっと違った風景になります
2018.03.28 05:29よい茶壺色々ある茶壺よく聞かれる「良い茶壺」って?「良い」という言葉の中には、どんな期待が込められているのでしょうか?美味しいお茶がはいるってこと?でも、それは好みがあるから、これが良いとは言い切れないものですそれに、茶葉との相性もあるし、水との相性もあるでしょうし。高い茶壺ってこと?高いことには、それなりの理由があるでしょう。名工が作ったものとか、希少な材料でつくったものとか、手間がかかっているからとか...
2017.05.18 08:54今どきのしつらえ先日、東京国立博物館で開催中の「特別展 茶の湯」http://chanoyu2017.jp/をみてきました。国宝や重文級の茶道具がズラリと並び、圧巻。そして、日本の茶の湯の流れに沿って展示され、それぞれ、そのころの情勢や好みなども交えられていて、大変濃い展示でした。常々、茶の湯のしつらえと私の思う現代中国茶のしつらえと、共通する部分、違う部分を考えていますが、今回の展示で、ひとつ気付いたものが。そ...
2017.01.31 07:07卓上の小物 一輪ざし長い間、お茶席で植物を添えるときに花器らしいものを使わずにいました。花器までお金をかける余裕がない〈汗〉というのもありますし、既存のものを使わずに、手元にあるものを使いこなしてやってみたいというハングリーな気持ちからでも、やっぱりちゃんとしたものを使うと、席が引き立つ。ということに気づいて、今では、茶器の一部として一輪挿しのような小さな花器も、ついつい探してしまいます。ここで、「ちゃんとしたもの」...
2017.01.30 06:14茶杯のこと 厚手のもの茶杯の素材はいろいろあって、それぞれお茶の香りや味わいなどとの相性があるというようなことを以前書きました。今回、あらたにチャレンジした茶杯今まではこんな感じのものは使ったことがありませんでしたし、トキメキもなかったので、手にしたことがありませんでした。釉薬も生地も厚手で、モッサリな感じですし、手触りもゴツゴツしています。茶杯として作られているものではない?かも。でも、この器を手にとった時に、何故か...
2016.12.13 05:08茶海のこと その2お茶の道具を揃えるとき、まずは茶壺、そして、茶杯、それから小物類を揃えていって、ひととおり揃うと、また違う茶壺と茶杯が欲しくなる。で、気がつくと、茶壺と茶杯のバリエーションはけっこうあるのはけど、茶海や小物類はほとんどいつも同じだわ。なんてことがあります。私が中国茶をはじめた10年以上昔だと、売っている茶海のバリエーションも少なくて、そんなの当たり前でした。あるとき、お茶のコーディネートをしようと...
2016.12.10 23:12茶海のこと茶海海っていうと、広々とした楽園的なロケーションの海水場が思い浮かんでしまうのですが、ここの海はけっこう小さめです。茶壺で淹れたお茶をいったん注いで、そこから茶杯へお茶を注ぎ分ける中間的な役割の道具そういえば、海も、陸や空からの水をいったん溜め込んで、またそれを上空へあげて雨として地上におちる自然界の大切な中間地点ですもしや茶海の海にも、そんな意味が???なんてことを考えながら茶海の中をのぞいてみ...
2016.12.02 06:31出来上がりのタイミング茶壺に溢れるほどの熱いお湯を注いで、さらに上からもお湯をかけて熱々のお茶の抽出を待つ。清香系のお茶や、日本茶ではみられない光景ですが、これぞ中国茶という盛り上がりもさることながら、しっかり熱々で抽出するお茶には、欠かせない作業だと思います。ところで、この作業のときにみられる、急須の注ぎ口にぷっくりあらわれるお湯茶壺の形状によってはみられなかったり、お湯の量が少なく茶壺の中に空間があるとあらわれない...
2016.11.30 09:17茶盆のこと茶盆というと、なんだか 仰々しい感じですが、お茶道具がのってるもの。と、思ってください。ひとり分の茶器をのせるお茶スペースとしても、お茶席でお茶を淹れる結界的なスペースとしても、勿論茶器を並べる場としても重宝するのが、茶盆です。そのままお盆やトレーを使うのもよし。大きめのお皿や陶板を使うのも良し。木の板を使うもよし。なくてはならないという道具ではないのですが、ついつい数が増えてゆきます。これ、茶盆...
2016.11.25 02:42白い茶壺 琵琶湖の土の急須いろいろな茶壺がありますが、白系で気にいる茶壺には、なかなか出会えないでいます。焼き締めですと、土の色があるので、白は難しいようです。磁器ものなら、ぐっと選択肢が広がりますが、なかなかぐっとくるものにであえなかったり・・・そんな中、私の手元にきた白い茶壺。気がつけば、全て日本のものでした。琵琶湖の底の泥からつくられたという白い急須は、驚くほど軽いものです。それで淹れるお茶は円やかすぎず、キリッとし...
2016.11.21 16:28触感テレビを見ていたら、人の感覚の中でも、触れることから得る情報はとても多くて特殊なのだとか。お茶の道具の中でも、茶杯は特にそれらのことがダイレクトに伝わってくるものだと思う。茶杯を選ぶとき、そのデザインはもちろんですが、口あたりからも随分と味わいがかわるようだ。ザラザラのもの、ツルツルのもの、薄いもの厚いもの、のみ口がカーブしているもの、真っすぐなもの、手にした時の感覚からも、お茶の印象がかわる。大...